2024年4月1日から、障害者雇用についていくつかの改正があります。
1.障害者雇用率が引き上げられます
現在、障害者の法定雇用率が段階的に引き上げられているところです。
2024年4月からは、民間企業の法定雇用率が2.3%→2.5%となります。
これまで従業員数43.5人以上の企業は障害者を1人以上雇用する必要がありましたが、今後は従業員数40人以上の企業が対象となります。
https://www.mhlw.go.jp/content/001064502.pdf
障害者を雇用しなければならない対象事業主(つまり従業員数40人以上の事業主)は、毎年6月1日時点での障害者雇用状況をハローワークへ報告する義務があります。
2.週10時間以上働く障害者も実雇用率にカウントできるようになります
障害者である労働者をカウントする際、重度身体障害者・重度知的障害者は1人を2人分としてカウントし、短時間労働者(週の労働時間が20時間以上30時間未満)は1人を0.5人分としてカウントすることになっています。
現在は、週の所定労働時間が20時間以上の障害者しかカウントすることができませんが、2024年4月以降は、週の所定労働時間10時間以上20時間未満の「精神障害者」、「重度身体障害者」、「重度知的障害者」についても、1人を0.5人分としてカウントできるようになります。
雇用率制度における算定方法(2024年4月より赤枠を追加)
3.障害者雇用調整金の見直し
障害者雇用調整金とは、従業員数100人超の企業で法定雇用率を超えて障害者を雇用している場合に、超えた人数応じて1人につき月額29,000円(2023年3月31日までの期間については27,000)が支給されるというものです。
<2024年4月からの改正点> 支給対象人数が10人を超える場合には、超えた人数分への支給額を23,000円(本来の額から6000円マイナス)とする。 |
※2024年度の実績に基づく、2025年度の調整金や報奨金の支払いから適用されます。
4.報奨金の見直し
報奨金とは、従業員数100人以下の企業で、各月の雇用障害者数の年度間合計数が一定数(各月の常時雇用している労働者数の4%の年度間合計数又は72人のいずれか多い数)を超えて障害者を雇用している場合に、超えた人数に21,000円を乗じて得た額を支給するとういうものです。
<2024年4月からの改正点> 支給対象人数が35人を超える場合には、超えた人数分への支給額を16,000円(本来の額から5,000円マイナス)とする。 |