社会保険労務士
岡田人事労務管理事務所

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15分前出勤を命じたら、その時間分の賃金を支払わなければならない?

労働基準法では、労働時間を「使用者の指揮命令に服して労務を提供している時間」または「指揮命令のもとに拘束されている時間」と定義しています。

 

「労務の提供」には、本来の作業だけでなく、その作業に必要な準備や後かたづけも含まれます。

何も作業をしないで、ただ待機している場合でも、待機を命じられているのなら「指揮命令のもとに拘束されている」ことになります。

 

「15分前出勤」を強制したのであれば、その15分間は、たとえ何も作業をしていなくてもやはり「労働時間」になります。

 

始業ギリギリにすべり込むのではなく、もっと余裕をもって出勤しなさいという趣旨であれば、15分前出勤を命じるのではなく、「始業時間に業務をスタートできる常態でなければ、賞与や人事考課において勤務態度が良くないとみなされる」と説明し、あくまでも自主的に早く出勤するよう促す方がよいでしょう。